通な企画展が続く三重県立美術館。企画展「液晶絵画展」「金刀比羅宮 書院の美」データと解説、感想。
「液晶」という一般的にも注目度の高いものがかかわってるので、メディアにはけっこう取り上げられてますね。
(特別協賛はシャープ株式会社)
液晶テレビのショールームなんか見てると、ちょっと気持ち悪いくらいきれいな映像ばかり。
画面の表現力のすごさを示すためなのでしょうがないのですが、この展覧会の目的は違うので
ちがった印象で、しかも大きい液晶で作品を見られるってのは新鮮かも。
アート的にはビデオ・アートに続くながれなんでしょうが、個人的に、ビデオはあのザラザラ間がひとつのタッチとして先に目に入ってしまう。純粋な映像として捉える邪魔をしてしまう。
液晶の映像はそれがなくなる気がして、興味がわきます。
出展者はイーノ・ブライアン(イギリス)、ヴィオラ・ビル(アメリカ合衆国)、オピー・ジュリアン(イギリス)、小島千雪(日本)、サスマン・イヴ(イギリス)、千住博(日本)、鷹野隆大(日本)、邱黯雄(チウ・アンション)(中国)、テイラー=ウッド・サム(イギリス)、バウカ・ミロスワフ(ポーランド)、森村泰昌(日本)、やなぎみわ(日本)、楊福東(ヤン・フードン)(中国)、レイマン・ドミニク(ポーランド)。
個人的に、日本国内で有名どころの日本画家、千住博さんの作品には興味がわきます。
ニューヨークのアートシーンで、いかにも日本人のイメージっぽいストイックな「滝」の絵が有名な方。
作品のスペック見てみると、サイズが
220×716×120cm(展示台含む)HD、8面、サウンド
65インチ液晶ディスプレイ(縦型)8台 !すごいスケール!
あの静かで、落ち着いたモノクロの画面がどう動くのかな。
三重県立美術館というどちらかというとローカルな美術館にしては、妙にチラシがかっこいい(失礼)。
と思って調べてみたら、デザインは豊永政史さん。
写真撮影から、ポスターデザイン、空間デザインまでこなす現代アートに強い方。
このあと国立国際美術館と東京都写真美術館に巡回するようで。
巡回のパターンとして、ふつうは東京で開催してから全国をまわるのが多いのですが、これは逆ですね。
地方での巡回展は、つい東京での評判や、メディアでの取り上げられ方につられてしまうのが
今回は地元、三重県立美術館が最初…。見逃しちゃったのは痛かったかしら…。
雑誌「家庭画報」(8月号)で紹介されていて知りました。
余談ですが、家庭画報は仕事でたまに見るのですが
美術館ネタもよくリンクしてるし
あの自分の生活とは縁のない無駄なハイクオリティーさが、けっこう好き。
家庭画報に若冲、応挙のコレクターで有名なプライス氏が掲載されてました。
現地でふすま絵と対峙している写真がいいです。
他にも集英社の高級奥様雑誌「和楽」でも同じような特集がされてました。
「金刀比羅宮 書院の美 −応挙・若冲・岸岱−」
金刀比羅宮にある、主にふすま絵が展示される展覧会です。
東京藝術大学大学美術館をスタートして、本家ホンモノの金刀比羅宮でも展示のあと、
地元三重県立美術館と国内3ヶ所巡回の後、パリにも行っちゃいます。
スケールでかい。
うわー、せっかくなら金刀比羅さんで、現地で見たい!
展示総数は少なそう。 だったら現地で見たいじゃ〜ん、
と野望を抱いていたのですが叶わず。
平日に休みを取って、三重県立美術館に行ってきました。
この展覧会、襖絵が目玉というかそれだけなので、
そのために工夫がいろいろ施されていて。
展覧会で見る人が、実際にふすまが置かれている和室と同じ目線になるように
高さを調節してあります。
運搬可能なふすま絵以外をレプリカで複製して、
和室に近いイメージを持たせた部屋もいくつか作られていました。
もーしゃがみこんで自分の世界入って覗いてましたわよ。
私は伊藤若冲のファンなので、狙いは「花丸図」!
「花丸図」は一般的なふすま絵とは、もうコンセプトから違う!
一枚のふすまに縦5×横2の10点の花が描かれています。
それがふすまから床の間から部屋の和紙部分すべてに!
キレーに自然に構成された花の数々。
やさしい白色の花が中心で構成され、
菊や芍薬など、色の映える花はふすま1枚に1〜2点。
ただ、キレイなだけじゃない、葉の自然な枯れ方、虫食いの穴。
四季も含めた、自然界の豊かさをひとつの部屋に閉じ込めた空間。
こんな空間を作った若冲。神社という信仰の場にふさわしい、
すてきなコンセプトなんじゃないでしょうか。
この展覧会、こんぴらさんの魅力もたくさん伝わってきました。
こんぴら狗のエピソードはすてきぃ。
ますますこんぴらさんにいきたくなりました。