漫画「くらしのいずみ」や「東京マーブルチョコレート」「きみのことすきなんだ」の作者、谷川史子さんの独特の絵と雰囲気の魅力について。
独特の空気感を出せる漫画家さんとして尊敬する
谷川史子(たにかわふみこ)さん。
小学校当時、はじめて自由に使えるおこずかいをもらって
(それまでは、欲しいもの申告制だった)少女漫画雑誌「りぼん」を買い始めました。
はまりまくって別冊で季刊で発売される「りぼんオリジナル」まで買い出した頃、
谷川史子さんデビュー作「ちはやぶるおくのほそみち」に出会う。
当時「りぼん」で活躍中の漫画家さん、池野恋さんや柊あおいさん、水沢めぐみさん、
吉住渉さんが「ふつう」とすると、谷川史子さんは、あきらかに異質なタッチ、
キラキラじゃない瞳。
和服や着物、祭など、部分部分に埋め込まれている「和風」のテイスト。
しっかり強弱をつけると(漫画入門的に)「良い」とされていたセオリーとは真反対の、
細くてやわらかい線、あるいはすこし手触り感を残した太い均一な線。
こういう表現があるんだ!と、当時とても新鮮でした。
そうだなぁ。蒼井優さんのやわらかい空気感のイメージって、
谷川史子さんの漫画にぴったりきませんか?
独特の読後感で、はじめて連載モノでない、短編で満足をおぼえました。
オムニバス形式の作品にふれるのも谷川史子さんがはじめてでした。
「各駅停車」の舞台、鎌倉や、「祭・長月」の長崎(谷川史子さん出身地)など、
雰囲気のある地域のニュアンスの出し方の素敵。谷川史子さん自身、好きなんだろうなぁ、
という雰囲気が伝わってきます。
少女漫画ですから、恋愛ものが中心になってくるのですが、
どのお話も素直でやさしい気持ちになります。
コアな脇役に谷川史子さんの趣味が感じられて、読んでて楽しいです。
単行本でのあとがき的な「告白物語」も、漫画とは少し違うタッチで描かれるんだけど、
少女漫画というある意味狭いジャンルだけでなく、イラストレーターとしても
成立するんじゃないだろうかとよく思いました。
少し話しがそれますが、ご本人のキャラクターと、画文家として活躍されている
大田垣晴子さんの絵が少し似ていて、最初同一人物かと混同しました。
最近の「くらしのいずみ」や「東京マーブルチョコレート」はこれから読むところですが、
楽しみです♪